ゲーム向きのGPU編・その2

製品名に追加の英単語&英字があったら要注意

前章でDxDiagツールによるGPUのチェックの仕方をご紹介しました。
結論からいくと、
1.”製造元”が「Intel Corporation」あるいは「VIA/S3 Graphics, Inc.」または「SiS」と表示されている場合、そのPCは、最低限の3D性能しかない、グラフィックス機能統合型チップセットが搭載されているので3Dゲームには不向き。
2.GPUがグラフィックス機能統合型チップセットであるPCは、最新の3Dゲームをプレイすることが出来ないので、そのパソコンで映像が綺麗で動きの激しいオンラインゲーム等の3Dゲームをするのは、諦めるしかありません。
ということでした。

では、「NVIDIA」もしくは「ATI Technologies Inc.」と表示されている場合はどうなのでしょうか?
この2つの会社はパソコン向けのグラフィックチップを開発・製造している会社なので、そのPCは3Dゲームには最適といえます。
ただ、両者の製品には、”ちょっとだけ優秀”なものから”ものすごく優秀”なものまで、さまざまな種類があります。ではその見分け方はどこでするでしょうか?
答えは、GeForceとATI Radeonの”製品名”にあります。

数字と英字が持つ意味

数字は「世代」と「クラス」、英字は「クラス内での相対的な性能」を表しています。
「えっ、何それ?」…これだけでは何のことやらわからないという方もおられると思います。
「世代」とは、そのGPUがいつの時代の製品かを示すもので、ゲーム機でいえば、PS2とPS3の「2」「3」に当たります。

PS2とPS3の2機種がハードウェアとして世代が異なるのはご承知の通りだと思いますが、GPUも同じように、作られた時期によって世代を分けています。
ゲーム機と異なるのは、1年に1回くらいの、速いペースで世代は切り替わっている点です。

続いて「クラス」とは何かといいますと、同一世代におけるGPU性能の違いを示すもので、大まかにGPUは「ハイエンド」「ミドルレンジ」「ローエンド」という3クラスに分類され、世代が変わるごとに3クラスが用意され続けています。
3クラスの違いは、簡単に示すと以下のような感じになります。

  • ハイエンド:最新3Dゲーム機と同等以上、製品によってはそれを大きく超える3Dグラフィックス表示機能を持っています
  • ミドルレンジ: 特定の条件下で、最新3Dゲーム機と同じくらいの3Dグラフィックス表示機能を持っています
  • ローエンド: グラフィックス機能統合型チップセットより高い3Dグラフィックス表示機能を持っていますが、最新3Dゲーム機に比べて若干もしくは大きく性能が劣ります

…このように3Dゲームをするなら、最新3Dゲーム機と同等以上の3Dグラフィックス表示機能は、ミドルレンジ以上のクラスのGPUでなければならないということがお分かりいただけたでしょうか?

最後に「英字」の部分は何かといいますと、同一クラス内におけるGPUの相対的な性能差を表現していて、それが英字によって示されいます。
この部分は非常にわかりにくく、
GeForceでは Ultra > GTX > GT > GS > 無印 > XT > SE
ATI Radeonでは XTX > XT > Pro > 無印 > XL > LE
といったようなおおまかな順位付けがありますが、世代によって変わり、今後も変わり続けると思われるので、無理して覚える必要はありません。

NVIDIA製GPU「GeForce」のチェックポイント

ここでは「GeForce 8600 GT」というGPUを例に、GeForceの製品名の見方をチェックしてみることにしましょう。
まず4桁の数字についてですが、“千の位”の「8」が世代を示しています。1999年にデビューしたGeForceは、2007年の時点で第8世代を迎えているということになるわけです。
次に“百の位”の「6」は、クラスを示していて、GeForceでは「8と9がハイエンド、6と7がミドルレンジ、5以下がローエンド」という区分が守られています。
ですから、同じクラスでは、数字の大きいほうが3Dグラフィックス表示機能は上ということになります。

4桁数字の下2桁は、そう深い意味はなく。同じ世代で似たような位置づけの製品が多く登場して、クラスを示す数字も英字も使い切ってしまったときなどに区分けとして「25」や「50といった数字が当てられます。
「25」「50」の付いたGPUは基本的に「同じ世代、クラス、英字の『00』モデルより機能が上」という風に覚えてください。

最後に数字の後ろに付く英字は、先に述べたとおりクラス内での相対的な性能の違いを示し、最上位が「Ultra」で最下位が「SE」となっています。「無印」というのは、英字がつかない、例えていうなら「素うどん」みたいなもんです。

英字に関して注意していただきたいのは、英字が異なっただけで、同じクラスでも性能が、割合に大きく変わってくるという点です。
とくにミドルレンジのGPUで、同クラスの「GS」以下は、3Dグラフィックス表示機能がむしろローエンドの方に近くなり、最新の3Dゲーム機と同じくらいの性能を発揮するのは難しくなりますので、気をつけて下さい。

AMD製GPU「ATI Radeon」のチェックポイント

ここでは「ATI Radeon HD 2600 XT」を例に使って、説明していきます。
ATI Radeonは2000年にデビューした第1世代から数えて第6世代まで迎えています。
ATI Radeonの製品名は、GeForceと比べると少々複雑ですが、“千の位”が世代を示すのは同じ。まず第3世代では「9」で、第4世代では10を示すローマ字「X」に切り替わり、さらに第5世代では「X1」(11という意味)。
ここでAMDによるATIの買収があって世代表記ルールが切り替わり、「2」と変更になりました。(現在は「4」まで来ています)

クラスを示す”百の位”はGeForceと違って明確な線引きはありませんが、数字が大きい方が「ハイエンド」よりだと理解しておいてください。

続いて英字の部分ですが、用いられる文字は違っていても、基本的にGeForceと同じで、同一の世代&クラス内の相対的な性能差を示していて、最上位が「XTX」、最下位が「LE」となっています。
英字が異なるとGPUのパフォーマンスに差が生じるという点もGeForceと同じで、ミドルクラスの「Pro」以下は、最新の3Dゲーム機と同じくらいの性能を発揮するのは難しくなるので、気をつけて下さい。

最後に下2桁の位ですが、ここはいたってシンプルで通常は「00」。そして同じクラス&英字なら、「50」が付いているほうが新しく、3Dグラフィックス表示機能が高められています。
例えば「ATI Radeon HD 3850」と「ATI Radeon HD 3870」なら、後者のほうが新しく、3Dグラフィックス表示機能がアップしているというわけです。

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